FISCHERSCOPE XAN LIQUID ANALYZER
蛍光X線で最大4つの電気メッキ浴の金属濃度を自動化して分析することができる、堅牢で効率的なインライン測定システム
選定ポイント
- 業界最高レベルの精度:測定セルとソフトウェアの組み合わせにより、最高の測定性能と安全性が確保されます。
- 独自技術:測定セルを長期間交換する必要がありません。
- 稼働時間の最大化:革新的な設計と耐久性の高い素材の選択により、測定セルの耐用年数は最大1年*です。
- インテリジェントなセルフモニタリング:キャリブレーションの自動化、クリーニング、装置とリファレンス測定のモニタリングにより、稼働時間の最大化が確保されます。
- 時間のかかる抜き取り検査準備や計測情報の信頼性リスクなし: 電気メッキ浴に関する情報を継続的に把握できます。
- 低メンテナンス性: 堅牢な設計とサービスに配慮した設計
- リアルタイム評価:測定データの結果や評価は素早く、簡単にリアルタイムで行われます。
*典型的な亜鉛-ニッケル溶液を用いた管理された実験室条件下でのテストセットアップでは、測定セルの寿命は1年以上であった。寿命は変動する可能性があり、すすぎと洗浄の頻度、コーティング浴の組成とその温度、および周囲条件に個別に依存する。
インラインの完全自動化した電気メッキ液分析による品質管理
電解メッキ浴は、プロセス変動に影響を受けることにより、メッキ付着状態や 仕上がりの膜厚に大きな影響を与えます。そのため、溶液の継続的なモニタリングが欠かせません。
FISCHERSCOPE® XAN® LIQUID ANALYZERは、電解液や電気メッキ浴の金属濃度を常時管理できる自動化された蛍光X線の測定装置です。フィッシャー製の特許取得済み分析セルは、約1年間もの間使用可能で、メンテナンスが非常に簡単です。洗浄、キャリブレーション、及びモニタリングの自動化によりコンタミネーションを防止し、測定装置の稼働率を最大化することができます。
この測定システムは、生産管理のシンプルなインライン計測から、製造実行システム(MES)に完全に統合されたマルチチャンネルインライン計測システムまで、幅広くフレキシブルに対応することができます。測定データの出力や評価は、フィールドバスインターフェースや CSV ファイルにより、迅速かつ簡単にリアルタイムで行うことができます。データは測定器とコントロールパネルで一元的または個別に可視化することができます。測定システムは、コントロールキャビネットに統合しタッチスクリーン付きシーメンス製PLCで制御することができます。
液分析の仕組みは?
FISCHERSCOPE® XAN® LIQUID ANALYZERはチューブでメッキ浴に直接接続されます。そこで、溶液はポンプでメッキ浴から採取され、測定システム内の測定セルに供給されます。
測定セルでは、X線測定によって液分析が行われます。このプロセスでは、一次X線である高エネルギー放射X線がX線管からサンプルに放射されます。X線がサンプル中の元素に当たった時、元素は励起され、イオン化して原子の電子放出が発生します。この状態は不安定で高エネルギー帯からの電子が遷移し、蛍光を放出します。二次放射されたエネルギーは各元素固有のものとなります。
検出器は蛍光エネルギーを検出し、デジタル化します。装置は検出したエネルギーをスペクトル化し、縦軸に検出量、横軸に元素を示します。サンプル中の元素は横軸で帰属され、元素濃度量は縦軸で表示されます。